世界中のカフェをめぐるモデル・斉藤アリスが考える、カフェカルチャーといま行きたいリノベカフェ3選

 
こんにちは、世界のカフェをめぐるモデルの斉藤アリスです。

カフェはいつだって時代を写す鏡。

年代ごとに流行したカフェをたどっていくと、それぞれの時代背景が浮かび上がってきて面白いんです。

そんなカフェの今昔物語を交えながら、いま行きたいおすすめのお店をご紹介します。

photo by 佐藤大輔

 
【平成元年】憧れのカフェが東京にやってきた!

いきなりですが、問題です。喫茶店とカフェの違いって一体、何だと思いますか?

今でこそ曖昧な感じになっていますが、かつては決定的な違いがあったんです。

いわゆる“カフェ”が東京にやってきたのは平成元年頃。

今でも代官山の旧山手通りにある「caffe Michelangelo(カフェミケランジェロ)」はその代表格です。

大理石のテーブル、オープンテラス、ギャルソンの制服‥‥、当時はどれだけ本場ヨーロッパのカフェを忠実に再現できているかが “イケてるお店の条件”でした。

憧れのパリジェンヌ気分に浸れる場所、それがカフェだったのです。

 
【平成8年】あのチェーン店が登場。老若男女が夢中に。

しばらくすると平成8年、アメリカ・シアトルから「スターバックス」が上陸します。

ミルクたっぷりのカフェラテや甘いシロップ入りのフラペチーノは、コーヒーが苦手だった人やヤング層からも支持を獲得。日本人にとってコーヒーはぐっと身近なものになりました。

photo by 佐藤大輔

ヨーロッパとアメリカ。2方向からカフェの文化が入ってくると、今度は他国の真似ではない、東京らしいカフェが次々に誕生します。

それが2000年頃から始まった「東京カフェブーム」です。

 
 
【平成中頃】夜カフェの誕生。夜遊びの若者をターゲットに。

特に目立ったのは、ミュージックシーンで活躍する人たちが経営する、いわゆる「夜カフェ」です。

夜中まで開いていて、雰囲気があって、お酒が飲めて、かつ小腹も満たせる。

そんな新しいカフェが登場し、クラブ帰りの若者や、2軒目のカップルを吸い寄せていきました。

たとえば渋谷にある「桜ヶ丘カフェ」は、年中無休でなんと朝の3時までやっています。

平日でも終電を超えてからどんどん混み始めます。

ファッション、音楽、アートと結びつくことで、カフェは東京カルチャーの発信基地というポジションを確立していったのです。

 
【平成後期〜令和】十人十色のリノベカフェが増加中。

photo by 佐藤大輔

そして平成も後半に差し掛かると、今度は古い建物をリノベーションして再利用しよう!という人たちが出てきます。

というのも高度経済成長のときに建てられたビルが、いい感じに古くなってきたからです。

前回インタビュー企画でお邪魔した、三軒茶屋のカフェ「nicolas」もその一つ。

 
【いま行きたい】アリスのおすすめリノベカフェ3選

tenement@広尾

中古物件は新築よりもリーズナブルに借りられる上に、レトロな雰囲気がカフェと好相性!とあって今まさに増加中。たとえば広尾にある「tenement (テネメント)」は、築100年の古い長屋を改装したカフェです。古民家ならではの和の風合いを活かした店内には、レコードプレーヤーやピアノ椅子が置かれ、音楽家である店主のセンスが光ります。

宮崎県出身の店主が腕をふるうのは、地元の食材を使った郷土料理。なかでも食べてほしいのは宮崎名物・チキン南蛮。ジューシーな薩摩地鳥と九州の甘辛ダレのコンビネーションがたまりません。

Information
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2丁目39−4
Tel:03-3440-6771
https://www.tenement.jp/

 
Portmans Cafe@清澄白河

photo by Haru Wagnus

こちらは、英国の倉庫をイメージしたという清澄白河の「Portmans Cafe(ポートマンズカフェ)」。半年かけてお店の方が自らリノベーションした力作です。古い標識、タイプライター、ボストンバックなど、店内にはイギリスの日常を連想させる小物が所狭しと並んでいます。

photo by Haru Wagnus

人気メニューはハッシュドオムライス。実はハッシュドビーフってイギリス生まれなんですよ。トマトで煮込んだ軽やかな自家製ハッシュを、バターライスを包んだふんわりタマゴにかけて贅沢に頂きます。

Information
〒135-0024 東京都江東区清澄2丁目9−14 ダイアパレス清澄公園
Tel:03-3641-1050
http://portmans.jp/

 
喫茶ネグラ@下北沢

また、中古物件をつかった新しいスタイルの喫茶店、「ネオ喫茶」も増えています。下北沢の「喫茶ネグラ」もその一つ。1970年代の喫茶店全盛期以降に生まれた世代のオーナーたちが、「喫茶店ってレトロで素敵!」という古き良きものへのリスペクトと、現代のグローバルな感覚をミックスさせているのが面白いんです。

喫茶ネグラの名物はカラフルなクリームソーダ。色は10種類以上あって、ラベンダー、マスカット、ローズなどそれぞれ素材の味わいを楽しめます。

中高生の間では、推しているアイドルのメンバーカラーを注文するのがちょっとしたブームに。

Information
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目26−13 1F北側 PACKAGE ONE
Tel:03-6361-9874
https://www.instagram.com/negura.ma/

 

photo by 佐藤大輔

 
最近では海外で修行を積んできたバリスタやパティシエさんが、「スタイルに囚われず、自分の好きなお店をつくりたい!」と、帰国してからレストランではなくカフェや喫茶店を開くことも多くなりました。

だから、びっくりするくらい味のクオリティーが高いカフェ!なんてことも珍しい話ではないんですよ。

 

photo by 佐藤大輔

いかがでしたか? 

時代の変化と共に、カフェもどんどん進化しています。カフェって奥深いでしょ。

いい感じの古い建物を見つけたら要チェック。

そこにはクリエイティブの最前線にいる、そんなカフェが見つかるかも!?

text & photo by 斉藤アリス

 
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Profile

斉藤アリス

モデル・ライター。母が日本人、父がオーストリア人のハーフ。ロンドンで生まれ、幼少期をドイツ、学生時代を名古屋で過ごす。明治大学農学部進学をきっかけに上京し、畑仕事のかたわら大学時代にモデルデビュー、40誌以上の雑誌や広告で活躍。卒業後はロンドンへ渡り、ジャーナリズムの分野で博士号を取得。卒業作品には一年かけて世界のカフェをめぐり、本を製作した。現在はモデル業に加え、ライターとしても活躍中。父のフィリックス氏は1970年代、世界的に大ヒットしたおもちゃ『モーラー』の開発者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Instagram:@ cafeali

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斉藤アリスのときめきカフェめぐり


世界のカフェめぐりをライフワークとするモデル・斉藤アリスによる書籍。東京、京都、大阪、名古屋、横浜、沖縄など日本国内から56軒、そしてこれまで訪れたフランス、イギリス、イタリア、ハワイ、台湾など海外10ヶ国から51軒の情報を掲載。さらに、アリス流のカフェの楽しみ方も紹介。
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